« 人類は衰退しました(5) | トップページ | 2010年1月検索ワード »

2010年1月31日 (日)

ココロコネクト ヒトランダム

ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)

(著:庵田定夏 イラスト:白身魚/ファミ通文庫)

購入理由は入れ替わりものと知ったから。某所でこの作品の存在を知り、それが入れ替わりものと聞いたら読まざるを得ない、ということで発売を心待ちにしていた作品です。

私立山星高校の文化研究部に所属する八重樫太一、永瀬伊織、稲葉姫子、桐山唯、青木義文の5人は、ある日突然人格が入れ替わる現象に直面する。当惑しながらも、なんとか日々の生活を過ごせていた5人であったが、次第にお互いの心の闇に突き当たることになり・・・。人格入れ替わり騒動を通じて描かれた青春コメディ。

入れ替わりものではありますが、性的倒錯を強く表しているようなシーンは当初予想していたほどではなく、ほどほどに控えめでした。もちろん全くないわけではなく、期待通りのシーンもありましたが。

代わりに、ストーリーのほうが予想していた以上に深く、かなり作りこまれた作品だと感じました。入れ替わり自体が大事というよりは、入れ替わりという手段を用いて、青春コメディを繰り広げることに重点を置いている作品です。

前半部分は比較的明るめで、まさに入れ替わりコメディといったところです。突然の入れ替わりに戸惑ったり、自分の身体がどうなっているか確かめたり、相手のふりをするのに苦労したりなどなど。お約束もありで。

それが後半に進むにつれて、シリアス度合いが高まってきます。入れ替わりもの作品というと比較的軽めだったり、せいぜいちょっとした不都合が生じる程度だったりというものが多いイメージでしたが、この作品は深いところまで切り込んできています。入れ替わりを通じて初めて知った相手の秘密、入れ替わりによって気づいた自分自身についてといったことが、それぞれの本心をぶつけ合いながら描かれています。その描き方には強いものがあり、深く読み込ませるものでした。

あらすじがシリアスだけど、入れ替わりものだし軽く読めればいいかなと思って読み始めた作品でしたが、思っていた以上によい作品に出会えて嬉しいです。

イラストを見ての表紙買いをされる方が多そう(TS好きの方も前評判から購入されると思いますが)ですが、それでも予想以上のものが得られるかと思います。入れ替わりが好き(最低ラインは嫌悪感を示さない程度)で、高校生たちの青春コメディが見たいという方でしたら、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。

|

« 人類は衰退しました(5) | トップページ | 2010年1月検索ワード »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/445343/33195493

この記事へのトラックバック一覧です: ココロコネクト ヒトランダム:

« 人類は衰退しました(5) | トップページ | 2010年1月検索ワード »